![]() |
Kidsuke(Amazon MP3) |
このアルバムをひと言でいうと、竹村延和ワールドなごった煮ビートもの…ってとこかしら。つまり本作で描かれているのはこどもの世界であり、その音はIDM、ヒップホップ、ダブステップから、果てはジュークまでがごく自然に混在している。子供の見ている風景を思わせる自由奔放で刺激的なトラックと、子供の頃への憧憬を感じさせるダウンテンポなトラックが入り混じった本作を聴いていると、ちょっと懐かしさを感じる音色使いも相まって、小さかったあの頃を思い出さずにはいられません。懐古主義は好きではないけれど、私にも、あったんですよ!子供の頃が…!
まあそんな事はどうでもいいとして、「ねえ、桜の木」「まるで雪みたいじゃない?」という秒速5センチメートルの台詞が印象的に使われている”Cherry Chimes”の様に感傷的でノスタルジックなトラックも素敵だし、奇妙なごちゃ混ぜIDMビートとでも言うべき”Sgstep”や”MoOoOoOn”、エレクトロニカ風ジュークといった感の”Harmonics, Part 2”といった実験的なトラックまで幅広い作風で楽しめます。2人の音楽性とアルバムのコンセプトがピタリとはまった素晴らしい作品なのではないでしょうか。これはよいです。