![]() |
Love In The Heart... |
ってな訳で本作はジャケット(朝焼けバックに白馬ってのもすげえな…)のイメージまんまのファンタジックな作風で、ゴシック要素もあるが黒さはない。チルウェイヴとも共振する逃避的で美麗なシンセが空間を覆い尽くす様が印象的なんですが、妙に主張してくるドラムマシンのスネアの音もまた刺激的で、あまり洗練されているとは言い難いものの、これはこれで気持ちが良い。面白いなと思ったのは、ベタベタなハウストラック"Changes"がインターバル的に使われている事で、アルバム中でもっともゴシック趣味丸出しの"Beyond The Rainbow"がより引き立っているし、構成に気を配っている事が伺える。ただまあ難点を挙げるなら、ドラムパターンがやや単調だったりで野暮ったい印象を受ける事かしら。個人的にはライブで感じられたほどの感動は無かったものの(環境も全然違いますしね)、可能性は充分示している佳作でしょう。