という訳で『The Host』も『Dissolve』以降の音が鳴っている。早くも懐かしさの漂うタイトルの"Second Life"ではジュークを取り入れていたり、"Rainy Sequences/Phosphene Patterns"は感傷的で気怠い雰囲気がチルウェーブ的だし、綺羅びやかなシンセと打ち込みのドラムにちょっとレトロな未来感のある雰囲気はKuedoの『Severant』を思い起こさせる。…と色々な要素の入った作品なんですけども、Barry Lynnはそこへ自ら演奏する生ベースとギターを取り入れる事で独特の艶めかしさを与えていて、これが実に気持ちよいです。まあちょっと感傷的すぎるかなと思う所も一部無きにしもあらずだけど『Dissolve』や『[unclassified]』の"Waiting for the Lights"が好きな人なら本作も気に入るんじゃないでしょうか。よいです。
それにしてもジオシティーズにエンジェルファイア、セカンドライフ…インターネット考古学なんて曲名まであるけれど、まあなんというか時の流れの無常を感じますね。
The Host - Summer Solstice At Cape Canaveral