2012/05/08

最近買ったもの / Dead Mellotron, Mirroring, Donato Dozzy, ラーメン

5/08/2012
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先日唐突にラーメンを食したくなり、それも自分で作るインスタントとか3食298円の生ラーメンではなくてお店のやつがよいのだが、かと言って遠くへ行くのは面倒くさいという難儀な気分だったので、近場にあるやる気のないと噂のラーメン屋へと向かったのである。店の前でバイクを弄っているおっさんを横目に入店すると、先ほどのおっさんが「…ほいらっしゃい」と言いながら店にINしてくるではないか。お前が店主か!と突っ込む間もなくコップにジャーと水を汲み私に差し出すと「注文決まったら言ってくだせえ」などと抜かしやがる。一見普通の対応ではあるのだが手を洗った様子が無く、頼むから手を洗って!…と念じてみるも店主は素知らぬ顔でテレビなんぞを見てアクビをかいている始末。諦めてメニューを見るも、手元のメニューの他にも尋常ではない数のお品書きが店内にびっしりと貼られており、さながら悪霊退散、耳なし芳一の様相である。これにはさしもの私も束の間圧倒されてしまったが、心の中でBe Cool, Be Coolと唱え冷静さを取り戻したところで、この手の中華料理店における味のバロメーターとしているある一品を探してみると…

わ!あったよ!麻婆ラーメン!何で麻婆ラーメンを探していたかっつうと、このメニューを置いてある店が美味であった試しがないのだ。もともとあるメニューを掛け合わせるだけでメニューを増やす事が出来るのだから、これはラーメン店にとっては魅力なのであろうが、私に言わせればぶち込んだだけの手抜き極まりない恥知らずなメニューなのであって、謂わば存在自体が客を馬鹿にしたメニューなのだ。そんなものを出す店が美味いわけがないのである。…すでに敗色濃厚だったものが完全に終戦ムードへと変わった瞬間であるが、このままむざむざとヤラれる訳にはいかない。てなわけで半ば白旗を上げつつもせめてもの抵抗にともっとも無難で地雷率の低いメニューであろう味噌ラーメンを注文すると、「…へい味噌ひとつ」とどこかつまらなそうな店主。もしやその手抜き臭い青椒肉絲ラーメンや回鍋肉ラーメンを頼むと笑顔になるのではあるまいな。

味噌ラーメンを待つ間に得体のしれない漫画雑誌に手を伸ばしパラパラとめくると中身はお決まりの麻雀とおっぱいで益々やりきれなくなり、こういうウンコ雑誌をラーメン屋以外に買っている人間が存在するのだろうか…?と思考の海に沈みかけていると「…ふいお待ち」と味噌ラーメンが到着。まあそこまで不味くはないが凡庸な味で、マルハニチロの冷凍ラーメンの方がうまいなあ程度の感想しかないのだけど、ここである事に気がつく。昼時だというのに客が一向に入ってこないのだ。よくよく考えればこの店に客が入っている様子をほとんど見た記憶がない…実に怪しい。世の中潰れゆくラーメン店が星の数ほどあるというのに、一体どのようにしてこんな店が20年もの間やってこられるというのだろうか?…何か秘密があるに違いないのである。

可能性その1. 日本経済は思ったよりも悪くなく、駄目ラーメン店を許容する程度の包容力を有している
可能性その2. 店主は実は土地持ちのハイ・ソッサエティーであり、いわば道楽でやっている
可能性その3. ラーメン屋はフェイクであり、本職が別にある

まあ常識的に2か3だろうなあ…。可能性2に思いを馳せるも、あまり面白いストーリーが思い浮かばないし、何より憎たらしいので却下とする。するとここはやはり3か。実は厨房の下にはトカレフからスティンガーまでおびただしい数の銃器類が詰まっており、本職は闇の武器商人であったり凄腕の殺し屋であったりするのかもしれない。店内を埋める大量の御札ならぬメニューは秘密のスイッチを隠す為の偽装工作であり、恐らくは店主しか知らないであろう秘密のスイッチを押すと、その気になれば中隊規模の軍隊を殲滅するに足る装備が出現するに違いない。そう考えると表のバイクは舘ひろしばりにショットガンをぶっ放したりするのに必要であろうし、この店主の何処か影があって胡散臭い雰囲気にも説明がつく…答えは明らかに3である。合点がいったところで味噌ラーメンを食べ終え、680円を払い勘定を済ませて店を後にする(スープは半分残した)。 私は再びバイクを弄りだすおっさんと真夏の様な日差しにげんなりしつつも、ささやかな秘密を解き明かした満足感によって足取りも軽く帰路についたのであった。
--「秘密」 完 --


ってな訳で今週買ったりなんかしたもの。Dead Mellotronはボルチモアのシューゲバンド作、Dying最高。Mirroring、暗くてよい。Donato Dozzyは先日取り上げたVoices From The Lakeの中の人、VFTLほどではないもののなかなかよいです。その他Metronomyの初期作やら、注目のローファイインディポップTV Girlの新Mixtapeなどフリーもの数点、MIXなどで12作品。くだらない駄文書いたら面倒くさくなったのでここまで。

今週の1曲、Doe Paoro - Body Games
彼女がBandcampで自作につけているタグ、"Dubstep Maybe"がツボ

 
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