Serpentine(Free DL) |
カナダ発でベース・ミュージックやチルウェイヴに影響を受けている新世代のR&Bというと、The Weekndが居る訳ですけれども、ANGOのトラックはディスコっぽい軽快さがあって、ボーカルも内向的で優し毛な雰囲気なので、陰惨で時に暴力的な響きのあるThe Weekndよりも聴きやすいかもしれません。Abel Tesfayeは犯罪者みたいな顔付きからして嫌な奴っぽいけど、ANGOことAndrew Gordon Macphersonはいい人に違いない。そんな戯言はどうでもいいとしても、これは今年を代表するR&Bの傑作と言っていいんじゃないかしら(R&Bとかあんま聴いてないけど…)。特に”True Blue”からの外部プロデューサーによる楽曲の流れは聴き応えがあるし、自身の手による”The Lie”や”Get Out Of My Life”も美しい。お勧め。
ちなみに”Losing You (Prod. by Mike Din)”の冒頭と最後に「昔、恋をしたことがある。しばらくして彼女は居なくなった。」などと日本語の台詞が入っており、気になってググってみたところ、ウォン・カーウァイの映画『2046』でキムタクが言っていた台詞みたい。こんな所にまで登場するなんて流石カンヌ木村さん。