Zola Jesusを名乗るNika Roza Danilova22歳の3枚目となるフルアルバム。この人については子供の頃は森で暮らしていてお父さんの採ってきた動物を食べて育った。といったエピソードは知っていたものの、アルバム聴くのはこれが初めて。買おうと思ったのはPrivate Dubのインタビューで彼女が挙げていた去年のお気に入りの5枚を見て興味を惹かれたからなんだけど、一聴して耳につくのはオペラを習っていたという低く迫力のあるボーカルで、なんとなく声の伸びがないFlorence Welchみたいな印象を受けました(声はそう似てないんですけど)。曲はダーク・アンビエント・エレクトロニカとでも言うべきゴス風のもので、クラブカルチャーは嫌いだけどダンスミュージックは好きというだけあって#1.”Swords”からしてビートが強調されたいまどきの音が鳴っている。過去作はもっと暗いみたいなんだけど、本作の”Avalanche”, ”Vessel”, ”hikikomori”, ”Ixode”, "Shivers”と粒の揃った楽曲は、ストリングスなど生楽器も多用されていながらどこか冷たい質感と力強さも感じる不思議な感触があって、これはちょっと過去作も聴いてみたいなと思わせる魅力がありますね。なかなかよいです。…しかし"ヒキコモリ"て(すごくいい曲だけど)
Zola Jesus - Vessel
